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工芸史研究会
study group for history of crafts




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工芸史研究会は既存の分野を横断し研究手法を集積・共有することで、工芸史研究の学問的な基盤形成に貢献します。研究者、実作者、工芸品の制作・販売にかかわる企業人など、工芸に携わるすべての人が総合的な研究発展を目指す場として、お互いの立場の違いを認め合い、議論し、工芸の将来のために支えあい、工芸史研究の楽しみや価値を追求します。

現時点では大学院生、学部生、学芸員、企業人が所属しております。
当会はオンラインでの活動を中心としており、
海外や遠方などお住まいの地域によることなく参加可能です。
一人でも多くの工芸に関心をお持ちの方のご参加をお待ちしております。




・機関誌「工芸史」

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工芸史 一号

このたび、当会では機関誌『工芸史』創刊号をリリースすることとなりました。
書籍設計は明津設計さん(akitsusekkei.com)、題字「工藝」は会員の柯輝煌さんによるものです。
詳細はこちらから


目 次

– 研究会憲章

– 活動記録 

畑中咲輝(会員作品/陶芸)

・・第一部 これからの「工芸」

佐藤道信「 近現代における「工芸」の展開 」

水本和美「 考古学と美術工芸史研究 」

・・第二部

神野有紗「 澤部清五郎原画《春郊鷹狩》《秋庭観楓》の制作に関する一考察―浅井忠原画《狩の図》制作過程との比較をめぐって― 」

高 家融「 清朝工芸における「丸文」の受容と展開―天啓赤絵と清朝宮廷コレクションを視座として― 」

巖由季子「〈調査報告〉江戸時代中後期における陶磁器補修の事例 」

廣谷妃夏「〈研究史〉中国「経錦」研究の百年 」

– 付録:「工芸」関連展覧会年表(関東編、2008~2023)

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工芸史 一号
2024年3月31日 発行
編集:工芸史研究会
題字:柯 輝煌
書籍設計:明津設計
印刷:加藤文明社(PD:平井彰)
発行:南方書局
定価:3080円(税込)
ISBN 978-4-9912385-5-0

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〇購入について

→ 日本全国の書店
 全国の書店で購入できます。在庫がない場合は、書名とISBNコード[ISBN:978-4-9912385-5-0]を書店に伝えれば、お取り寄せができます。

→ インターネット書店(4月20日現在)
 ◎ GALAPA SHOP(南方書局のネットショップ)
 ◎ 楽天ブックス
 ◎ Amazon

→ 南方書局からお取り寄せ
 メールでご注文を承ります。書名・冊数、お名前・お届け先のご住所・電話番号をこちらまでお知らせください。
 メール:anyone@nanfangshuchu.com
 担当:富澤大輔(南方書局)



・活動報告

2023
令和5年度(2023年度)

2022
令和4年度(2022年度)
2021
令和3年度(2021年度)



・活動内容


定期的な研究発表を行い、論集を刊行します。
活動内容は、会員が自由に企画立案することができます。
現時点では以下の通りです。


オンライン研究会

会員の研究発表や、学会事前発表、調査報告等を中心とします。
また、シンポジウムとしてテーマを設定し意見交換を行う機会を設けます。


論集

投稿論文、課外活動等の報告書を掲載します。


フィールドワーク

各地の工芸に関連する美術館・博物館・製作地・工房・史跡等を見学します。
※実施については新型コロナウイルスの感染状況に応じて判断します。




・入会の案内


ご入会希望の方は、以下のメールアドレスに
氏名・ご連絡先・入会希望 ]の旨をお知らせください。
追って詳しいご案内を差し上げます。

s.f.historyofcrafts@gmail.com




・憲章


工芸史研究会憲章
(2021年8月9日 時点)

本研究会は、これからの工芸のための研究会です。

1. ビジョン

 工芸の研究においては陶磁、漆工、染織、金工、木工、ガラスなど素材によりすでに確立されている分野が存在します。しかし、工芸の定義が決められたのは近代であり、これから拡張する可能性のある領域です。さらに、アプローチ法としても美術史学、考古学、民俗学、デザイン史学など手法は多岐に渡ります。

 工芸に関する知見は研究者だけのものではなく、実作者や制作、販売にかかわる企業人など、様々な立場の人が関係します。私たち工芸史研究会は、工芸研究に携わるすべての人が分野を横断し、総合的な研究の発展を目指す場を支援し、実現することを約束します。 工芸史研究会は、各分野の研究者による研究発表の場としてだけでなく、工芸に携わるすべての人と立場の違いを認め合い、交流し、議論する場を目指します。


2. 目標

  1. 分野をまたいで研究の手法を集積・共有することで、工芸史研究の学問的な基盤形成に貢献します。
  2. 現代の工芸をめぐる現状に、研究者の持っている知見をどのように還元していけるか、模索します。
  3. 所属・立場の違いを超えて交流する場を作り、お互いを尊重し合いながら工芸の将来のために支えあう場を提供します。
  4. 常に活動の質の向上に努め、工芸史研究の楽しみや価値を追求します。

3. 大切にすること、価値観

〈 知的好奇心と誠実さ 〉
  • 常に知的好奇心を刺激し、人との交流によって得られる新しい知見やアイデアによって研究会を活性化させます。
  • 確かな情報をもとに、工芸研究に有効なあらゆる手法を駆使し、実証的に研究を行います。
〈 境界の横断 〉
  • 性別、年齢、民族、言語、国籍、文化、障がい、社会的立場等において差異を有する人々がみな、安心して積極的に参画できる環境を目指します。
  • 各工芸分野、工芸研究に関わる各学問分野を横断することで、工芸の諸相に対し多様なアプローチを試みます。
  • 研究者、実作者、企業人など立場や経歴の垣根を越えて、異なる観点や価値観を共有し、理解し合いながら個々の知見を深めます。
  • あらゆる境界を跨いだ創造的実践と、そこから得られる喜びを尊重し、共有します。
〈 フラットな文化 〉
  • 分野を問わず工芸に関する多様な問題意識を受け入れ、個々の研究をアウトプット・インプットする場を提供し、工芸研究の発展に活かします。
  • 工芸史研究会では、上下関係なく会員一人一人が同じ権限を持つことを重視します。この研究会の特性を活かし、会員が自主性を持って会の活動をリードできる環境をつくります。

4. 活動内容

研究発表の場を設け、年内に行われた活動のまとめとして、論集を刊行します。課外活動についても、積極的に実施を検討します。研究会の参加者は基本的に会員としますが、内容に応じて知見を有する関係者を招待します。

〈 発表 〉

 発表内容は、学会の事前発表や研究ノート、調査報告を中心とします。工芸に関する文献や古文書の輪読、資料紹介、展示に関する課題共有、制作者によるワークショップ等も勉強会として行うことができます。
会員は、立候補あるいは企画立案によって研究発表及び勉強会を行うことができます。研究会では、発表や勉強会に対する活発な質疑応答・意見交換を促します。

〈 シンポジウム 〉

 単体の研究発表とは別に、テーマを設定し発表者を募り、意見交換を行う機会を設けます。課題を共有し、工芸に関する研究や現代における工芸に対してポジティブな知見を生み出すことを目的とします。

〈 課外活動 〉

 全国各地の工芸の視察を行います。工芸に関連する美術館・博物館・製作地・工房・史跡などに足を運び、見学します。会員は課外活動の提案や企画立案をすることができます。視察内容は後日、論集に報告書として掲載します。

〈 論集 〉

 活動内容・シンポジウムの総括、工芸に関連する投稿論文、課外活動等の報告書を掲載します。投稿者は投稿規約に基づいて投稿し、作成は運営の編集委員に一任します。


5. 運営方針

本研究会では、基本的に会員の合意に基づき、活動内容・日時・開催方法等を決定します。

〈 ワークライフバランス 〉
  • 参加者各人の本業及び生活を充実させる時間の確保に十分に配慮した上で、研究会を開催し、運営委員会の各業務を行います。
  • 子育て、介護、通院、障害等さまざまな状況的制約のある参加者でも参加しやすく、またフォローアップできる体制づくりを目指します。
〈 ハラスメント防止 〉
  • 本研究会は、当事者間の非対称な力関係による会員の権利、尊厳を脅かす言動を排除し、安全な研究環境を構築します。
  • 性別、年齢、民族、言語、国籍、文化、宗教、障がい、性的指向、社会的立場等の差異により生じる差別的言動を拒否します。
  • 会員、非会員に拘らず、研究会運営上の協力又は委託業務が発生した場合は、相応の謝礼を協議の上支払います。
  • 運営委員会においても見えない労働を評価し、業務が属人化しない仕組みづくりを目指します。
〈 コミュニケーション 〉
  • 不確実性の高い時代にあっても、短いスパンで価値観や情報収集の方法を見直し、常に最適化します。例えば時代にあったコミュニケーションの取り方を模索し、既存の手法に固執することなく更新します。
  • 上下関係やジェンダー等がコミュニケーションや議論、好奇心の探求の妨げにならない雰囲気づくりを目指します。
  • 発言者の不安感や抵抗感の無い研究会を目指します。運営は誰でも発言しやすい体制を作り、参加者にポジティブなフィードバックを促します。




・会則


工芸史研究会会則
(2021年10月17日 時点)

本研究会は、これからの工芸のための研究会です。

  1. 本会は、工芸史研究会と称する。
  2. 本会の会員は、一般会員、学生会員とする。会員は、本会の趣旨に賛同し所定の会費を納入した個人とする。
  3. 本会は、工芸に関する調査・研究を行い、会員相互の協力を推進することを目的とする。
  4. 本会は、その目的のため次の事業をする。
    (ア)研究発表
    (イ)会誌等の出版物の刊行
    (ウ)調査および研究
    (エ)その他必要な事業
  5. 本会に次の機関を設ける。
    (ア)運営委員会
    (イ)総会
  6. 運営委員会は立候補により会員若干名をもって組織し、本会の事務及び事業を担当する。
  7. 本会の事業は会費によって運営する。会費は会員によって負担され、会員の利益のために使用される。会費は別に定める。
  8. 本会に入会するものは工芸の発展ないし研究に関心を持ち、学会活動に寄与する個人でなければならない。
  9. 本会の会計は運営委員会が担当し、その収支決算を総会に報告しなければならない。
  10. この規約は総会の議決によらなければ変更できない。